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これからずっと

 

以下の文章はフィクションです。入力できる文字は2500字に制限されているので、全部読むため、ブログのURLで続きを読んでください。添削して必要はありませんが、感想を楽しみにしています。

http://bryse.net/archives/63

家の玄関に着いてベルを鳴らした。いくら待っても返事がなかった。その間に百合子はその家を見上げた。真っ暗な闇に包まれた家であった。もう諦めようと思った瞬間にドアの向こうに人がいる気配がした。するとドアがバンと開いた。気まずそうな顔をした女がそこに立っていた。
「なんか用?」
「こんにちは。おととい、電話をしました坂本 百合子と申します。家政婦の広告を見てご連絡をさせていただきました。待ち合わせは今日だと思いましたが、勘違いだったでしょうか。申し訳ありません。」と百合子はお辞儀して謝った。
「待って、忘れてたわ。入りなさい。」

玄関の先には深い洞窟のような廊下があった。百合子は女の背中をみると、何か不安な気持ちになった。
「すみませんが、お名前をまだお聞きしていません。」
「槍子と呼んで。」
そのまま、槍子に案内されている途中、彼女は妙に捻じれた顔の油絵を見かけた。その油絵は見れば見るほど、その顔がいきいきとしていて、まるで動いているように見えた。
「なにをぼうっとしているの?」と槍子が急に呼びかけてきた。
「すみません!」と百合子は言った。
その廊下にいる間、時が止まったようであった。

リビングにやっと着き、辺りを見渡すと何か変な気がした。リビングの真ん中には存在感ある大きな赤い皮のソファーがあった。そのソファーにふてぶてしく座っている男がいた。男はじっと新聞を読みながらタバコを吸っていた。男の前にあるテーブルの向かい側には少女が正座していた。槍子に比べると、その男は冷静で物事を深く考えているように思えた。背が高く洗練された洋服を着ており、紳士に見えた。それに反して槍子は乱暴で怒りっぽく、本音で物を言う人であった。百合子はこの夫婦の関係はどうなっているのかと不思議に思った。そして少女は従順な姿勢で静かに座っていた。

百合子と槍子は気づかれないようにそっとリビングに入った。
「あなた、新しい家政婦ですよ。」と槍子は男に言った。
新聞を食い入るように読んでいた男が顔を上げ、振り向いた。百合子は自分の心を読まれているように感じた。
「いいよ。今日から働いてもらう」と男は即座に決断した。
その会話の間も時間が止まったような感じがした。リビングに座っている少女はぜんぜん動こうともしなかった。少女はまるできれいな人形のようであった。男はまた新聞を読み始めた。槍子はにっこり笑って、百合子に喋りはじめた。



続きはこちら http://bryse.net/archives/63

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