「~せよ」は、「~しなさい」「~してください」と同じ意味があり、少し略した形の命令形です。
単なる命令(要求)の場合もありますが、アドバイスの意味が含まれていることもあります。(文章によります)
ただ、文章の中で使うことが多く、人に対して話をするときに使うことは少ないと思います。
例えば、
①「謝罪せよ」
=「謝罪しなさい」(「謝罪する」の命令形)
②「答えを求めよ」
=「答えを求めなさい」(「答えを求める」の命令形)
よく日本の数学のテストでみられる使い方で、「(数学の)答えを出してください(計算してください)」という意味で使われます。
③「(~に)注意せよ」
→「(~に)注意しなさい」と同じ命令形ですが、文章によっては「(~に)注意したほうがいいですよ」というアドバイス・忠告の意味が含まれている場合もあります。
「~(し)たまえ」も「~しなさい」の意味をもつ命令形ですが、「せよ」とは少し違います。
これは、話し言葉で使われることが多く、
強い命令形なのか、柔らかい意味を持つのかは、話し方やその場の状況によって変わります。
例えば、
①「座りたまえ」=「座りなさい」「座ってください」
②「頑張りたまえ」=「頑張りなさい」「頑張ってください」
もう少し付け加えると、「~(し)たまえ」は少し古い言い方なので、
今使う人は少なく、「~しなさい」ということが多いです。
また、目上の人が目下の人に使う言い方で、
人によっては "偉そう・失礼 (arrogant / rude)" に聞こえることもあるので、気を付けたほうがいい使い方です。