伝えると伝達は同じ意味ですが、通常の使い方としては、「伝える」は口語的、「伝達する」はちょっと堅い表現で、書き言葉に多く見られると思います。
電話の例でいうと、
お客様からかかってきた電話に「私」が出るとします。
お客様は、私の隣の席の「Aさん」に用があるとすると、
お客様 → 私 → Aさん
Aさんが席にいれば、「私」 は 「Aさん」に電話を代わります。
この場合、「私」 が 「お客様」 と 「Aさん」 の間に立って
電話をつなげるイメージになります。
このように仲立ちをすることを 「取り次ぐ」といいます。
対して、「伝える」は
「お客様」 から電話があったとき、たとえば 「Aさん」が不在であった場合などで
「私」 は 「Aさん」 が席に戻り次第、「Aさん」 に電話のことを知らせます。
このように、「お客様」 からの電話の用件などを聞いて、それを 「Aさん」 に知らせることを
「伝える」(伝達する) と言います。
「取り次ぐ」も「伝える」も同じような意味(人に知らせる、つなぐ等)で使われることがありますが、
たとえば、上記のように「電話」での応答で使う場合、
私 「では、Aさんにお取次ぎします」 = すぐにAさんに代わります。
私 「では、Aさんにお伝えします」 = Aさんに電話は代わりませんが、(用件や電話があったことは)知らせます。
という意味になります。