「(その絵は)動きださんばかり」の意味は、「今にも動き出すように思えるほどの」ぐらいになります。絵が真に迫っている。迫力がある、ということです。
「動きださんばかり」の文法構造は
- 動き: 動く、の連用形
- 出さ: 出す、の未然形
- ん(む): 意志、推量をあらわす助動詞「む」
- ばかり: 図り(ばかり)、程(ほど)、程度(ていど)
です。やや古い形です。
「動きださんばかりの」は文章構造としては、
以下のとおり「動き出そう(とする)ほどの」と同じです。
動き出そうとする = 動き出さむとする = 動き+出さ+む+と+する
※「出そう」の本来の形は「出さむ」。音が変化して、「出そう」になった。
現代語でいちばん普通の言い方は
「今にも動きだしそうな(ほどの)迫力で」
かもしれません。