日本には二つの衆議院と参議院という二つの議会があります。
ここでは参議院の話なので参議院についてだけ説明します。
参議院議員は任期が6年で、(一回当選したら6年は議員を続けられます)3年毎に半分の議員が改選されます。(もう一度選挙をして新しい人を選ぶ)
参議院の選挙区は都道府県単位なので、衆議院よりもその地域の代表という意味合いが強いのですが、都道府県の人口は皆違いますから、その都道府県ごとに選ばれる人数も違います。
例えば日本で一番人口の少ない鳥取県からは2人の議員が選ばれますが、人口が一番多い東京都では10人の議員が選ばれます。ここで問題になっている一票の価値の格差とは、
最も格差の多いところを例に挙げると、
鳥取県は48万人で2人(毎回の選挙では1人)を選ぶ→24万に一人の議員
神奈川県は740万で8人(毎回の選挙では4人)を選ぶ→92万人に一人の議員
となり、神奈川県の人の一票の価値は鳥取県の人よりずっと低いことになります。
日本の裁判所はこのような今の状態は、憲法に定められている平等権(全ての国民は同じ権利を持っている)に違反しているという判断を何度も出しています。
でもこれは中々難しい問題で、鳥取県をもし一人にしてしまうと、鳥取県民だけは6年に一度しか選挙がないことになってしまうのでこれは無理です。でも、今は議員の数を減らそうという流れがあるので、神奈川県の議員を増やすというのも難しいのです。鳥取県の隣の島根県も人がとても少ないので、島根と鳥取を一つの選挙区にするという意見もあるようですが、県の代表がいなくなること、あとはこの地域に実力のある政治家が多いことからそれも難しく、今の状況になっています。