さっきの続きです。「あげる」の場合は、「(あなたは)うれしいでしょう」「うれしいよね」をつけたとき自然かどうかで判断できます。
- 私が日本語を教えてあげます。(あなた、うれしいでしょう?)
- こんど、デートしてあげるね。(私とデートできて)うれしいよね)
- これ、あげる。(うれしいよね、少なくともいやじゃないよね)
- 女の子の話は、ちゃんと、聞いてあげなさい。(そうすれば、相手はうれしいんだから)
- 僕が友達になってあげる(うれしいでしょ?)
これらの表現は日本語として「自然」ではあります。
でも、何だか微妙というか、
「 私が日本語を教えてあげます」
とか、どうも、押しつけがましいというか。
要するに「自然だけど、感じが悪い日本語」になっています。
そう、実は「~してあげる」は、多くの場合、「上から目線(arrogant)」な意味合いが示唆されてしまうのです。
だって「うれしいでしょう」みたいな形で、相手に「感謝を強要」するわけですから。
というわけで、「~してあげる」は、「うかつに使わない方が良い言い方」といえます。
「被災地に行ってボランティアをしてあげました」とか言ったら、もう最悪です。
※ 「これ、あげる」はそんなに問題ないと思います。
※ 「~あげる」は動物や無生物に使うのは特に問題ありません。
- ネコに えさを あげた
- 花に水を あげた
(※ 「あげた」じゃなくて「やった」でしょ! という人もいますが…)