私はどちらでもよいと考えます。差不多. 哪个也可以。
適切な文脈で使えば、どちらを使っても「実用上の障害」はありません。
- あの、ちょっと、突っ込んで話をしたいんだけど、
- あの、ちょっと、突っ込んだ話をしたいんだけど、
どちらを使っても、
「ああ、この人、何か、私のプライバシーに首を『突っ込んでくるような』ややこしい話を始めるんだな」
と相手は思うでしょう。そして身構えるでしょう。
しかし、強いてどちらか選べと言われれば、「突っ込んだ話」の方が正しいです。对的是”突っ込んだ話”。
それは、なぜか? 理由が重要です。 为什么? 原因很重要.
「理由なんかどうでもいい、日本語はそういうものなんだ!覚えろ」という方式で行くと、いつまでたっても暗記地獄から抜け出せません。理屈で考えた方が応用範囲が広くなり、結局ラクです。
では理由を申し上げます。
”突っ込んだ”は連体形で、”突っ込んで”は連用形だからです。
**** 「突っ込んだ話をする」とは?
連体形は、名詞を修飾します。
”突っ込んだ”は”話”を修飾します。
”突っ込んだ話をする”は、”「突っ込んだ話」をする”という文章構造です。
「突っ込んだ話」のような、何か特別な話をする、ということです。
**** 「突っ込んで話をする」とは?
連用形は、動詞、形容詞、副詞を修飾します。
”突っ込んで”は”する”を修飾します。
”突っ込んで話をする”は、”何かの話を「突っ込んでする」”という文章構造です。
この場合、”話”は何の話でもいいわけです。それを「突っ込んで」「する」ということです。
**** 「突っ込む」とは何か?
「突く」の連用形「突き」と、「込む」が合成された言葉です。
”突き込む“ → ”突っ込む“
突いて、さらに、込む(込める)、
何か、棒を、ズコーンと突き入れるかんじ。
これにより、「勢いでやる」「必要以上に」「迷惑を顧みず」という、ひとことでいうと「過剰感」のある言葉です。
だから、これは確かに「普通以上に」という意味になり、転じて、「ていねいに」「くわしく」という意味になる。でもだからといって、先生など目上の人に向けて「では、ご不明の点について突っ込んで説明いたします」といってはいけない。「突っ込む」という言葉は、意味からして不躾(ぶしつけ)ですから。
*** ではなぜ「突っ込んだ話をする」の方が「突っ込んで話をする」よりも正しいのか?
「突っ込んだ話をする」とは「一線を越えた、何か、特別な話」をするということです。例:「離婚経験はありますか?」「年収はいくらですか?」「あなた、本当にあの人のこと、好きですか?」などなど。
「突っ込んで話をする」とは、何かの話を「一線を越えて」するということです。「(一線を越えて)すごくくわしく話す」「(一線を越えて)ずけずけ質問する」などいろいろありえます。
ただ、通常、「突っ込んだ話」というと、人は「プライベートに関する直接的な質問」を想像します。だからどちらが正しいかというと、やはり「突っ込んだ話をする」の方になります。
また、これが同時に「突っ込んで話をする」でも別に誤解されたりはしないことの理由です。言われた人は、「ああ、この人、何かの”突っ込んだ話”をしたいんだな」と解釈するからです。
(おわり)