韓国語を学習しているとどうしても気になるのが、自分の韓国語レベルですよね。

自分の韓国語レベルをチェックする方法はいくつかありますが、なかでも人気なのが「韓国語能力検定」です。

この記事では、留学なしで韓国語能力検定6級に合格し、その後韓国で現地就職した筆者が韓国語能力検定の難易度やおすすめの勉強法を分かりやすく解説します。

試験があると自分のレベルがわかるだけでなく、勉強のモチベーションもあがるので、この記事を参考にぜひ韓国語能力検定の受験を検討してみてください。

韓国語能力検定(TOPIK)とは

韓国語能力検定は、韓国政府の大韓民国教育部・国立国際教育院が主催する韓国語の実力を測るための試験です。英語の「Test of Proficiency in Korean」の頭文字を取って「TOPIK(トピック)」とも呼ばれています。

日本のみならず、世界97ヶ国の韓国語学習者が受験しており、留学や就職などに役立てられています。

韓国語能力検定の試験項目

韓国語能力検定には、「TOPIK I」と「TOPIK II」の2種類の試験があり、自分のレベルに合わせて好きなほうを受験できます。

試験項目は、大きく分けて下記の3種類です。

  1. 聞き取り
  2. 読解
  3. 筆記(TOPIK IIのみ)

韓国の試験では2022年下半期よりスピーキングも追加されましたが、システムの問題で日本ではまだ導入されていません。

TOPIK I

TOPIK Iでは、初級レベルに当たる1〜2級相当の問題が出題されます。すべてマークシート形式で、問題数は聞き取り30問、読解40問の計70問です。

各級に合格点が設けられており、獲得した点数が80点以上で1級、140点以上で2級となります。

TOPIK II

TOPIK IIでは、中級〜上級レベルの問題が出題されます。試験項目は、聞き取りと読解が各50問、筆記が4問というかなりのボリュームです。

合格の基準は3級で120点以上、4級150点以上、5級190点以上、6級は230点以上です。

聞き取りと読解はTOPIK I同様マークシート形式ですが、筆記は自分で文章を考えて答えなければならないため、TOPIK Iに比べ難易度がぐんと上がります。

韓国語能力検定の各級のレベル

韓国語能力試験の各級のレベルがどのように区分されているのか、もう少し詳しく紹介します。

1・2級:簡単な文章を理解できる初級レベル

1・2級の評価基準は、下記のように定められています。

1級・自己紹介、買い物、飲食店での注文など生活に必要な基礎的な言語(ハングル)を駆使でき、身近な話題の内容を理解、表現できる・簡単な生活文や実用文を理解し、構成できる
2級・電話やお願い程度の日常生活に必要な言語(ハングル)や、郵便局、銀行などの公共機関での会話ができる・公式的な状況か非公式的な状況かの言語(ハングル)を区分し、使用できる

1級は自己紹介や買い物など、生活に最低限必要なコミュニケーションが取れる韓国語レベルです。

一方、2級になると電話での簡単なやりとりや公共機関での会話などができるレベルを求められます。また、状況に応じて敬語とタメ口の使い分けもできるようになることも必要です。

引用元:公益財団法人韓国教育財団│韓国語能力試験評価基準

【関連記事】韓国語で自己紹介の仕方とは?例文とともに徹底解説

3・4級:日常生活を問題なく過ごせる中級レベル

3・4級の評価基準は、下記の通りです。

3級日常生活を問題なく過ごせ、様々な公共施設の利用や社会的関係を維持するための言語(ハングル)使用が可能。文章語と口語の基本的な特性を区分し理解、使用が可能。
4級・公共施設の利用や社会的関係の維持に必要な言語(ハングル )機能を遂行でき、一般的な業務に必要な機能を実行できる・ニュースや新聞をある程度理解でき、一般業務に必要な言語(ハングル)が使用可能・よく使われる慣用句や代表的な韓国文化に対する理解をもとに社会・文化的な内容の文章を理解でき、使用できる

3級は日常生活に必要な会話に加え、社会活動のためのより専門的な知識も必要とされます。韓国語特有の書き言葉と話し言葉の使い分けができるかどうかも、3級合格のための重要なポイントです。

4級は、ニュースや新聞に出てくる難しい表現をある程度理解し、韓国語ならではの表現も覚える必要があります。

引用元:公益財団法人韓国教育財団│韓国語能力試験評価基準

5・6級:専門分野でも流暢に使用できる上級レベル

5・6級の評価基準は、下記の通りです。

5級・専門分野においての研究や業務に必要な言語(ハングル)をある程度理解と使用ができ、政治・経済・社会・文化などの全般にわたった身近なテーマについて理解し、使用できる・公式的、非公式的且つ口語、文語的な脈絡に関する言語(ハングル)を適切に区分し、使用できる
6級・専門分野における研究や業務遂行に必要な言語(ハングル)機能を比較的正確に、流暢に使用でき、政治・経済・社会・文化などの全般的なテーマにおいて身近でないテーマに対しても不便なく使用できる・ネイティブ程度までではないが、自己表現を問題なく話すことができる

5級になると、日常で扱うようなテーマのみならず、社会問題などのより専門的な知識や表現が求められます。

6級は、ネイティブに近い水準で自己表現が可能なかなり高いレベルです。身近ではない話題でもついていける韓国語の幅広い知識が必要になります。

引用元:公益財団法人韓国教育財団│韓国語能力試験評価基準

韓国語能力検定とハングル検定の違い

韓国語の資格を取るときに韓国語能力試験と並んで候補に挙がるのが、「ハングル検定」ではないでしょうか。

どちらも韓国語の資格が取れると人気ですが、具体的にどういった違いがあるのか詳しく解説します。

級の設定方法の違い

韓国語能力試験の等級は、1級から6級に区分されており、6級が最上級となります。

一方、ハングル検定の等級は、5級から1級に分けられており、韓国語能力試験とは反対に1級が最上級です。

韓国語能力試験の6級とハングル検定の1級を比較した際、一般的にハングル検定1級のほうが難易度が高いと言われています。

ちなみに、級別の合格者が公開されているハングル検定の2023年春季試験1級の合格率は、たったの18.9%でした。

引用元:ハングル能力検定協会|検定試験について

試験形式と試験項目の違い

韓国語能力試験の試験形式は、TOPIKⅠ(1・2級)TOPIKⅡ(3〜6級)の2種類のみです。TOPIKⅠは聞き取りと読解、TOPIKⅡは聞き取りと読解に加え、筆記の項目があります。

3級から6級のテスト内容が同じなので、韓国語中級者にとってTOPIKⅡは難しく感じるかもしれません。筆記には作文も含まれるため、普段から韓国語で長文を書く練習をしておくことが必要です。

一方ハングル検定の場合、級ごとに試験が用意されており、1級と2級以外の問題文は日本語です。試験内容は聞き取りと筆記で、1級のみ書き取りと面接があります。

級ごとに試験が用意されているので、自分のレベルに合ったテストを受験できます。1級については、面接でスピーキング力などもチェックされるので、普段から韓国語を話す環境を作っておくことが大切です。

その他の違い

韓国語能力検定は世界中の韓国語学習者向けにつくられた試験である一方、ハングル検定はハングル能力検定協会が主催する日本人向けの検定です。

韓国への留学や就職を考えているなら、韓国を含む世界中で認められている韓国語能力試験を受験しましょう。

ただ、韓国語能力試験で取得した級には2年の有効期限があります。とりあえず韓国語の資格が欲しい方は、試験結果に有効期限のないハングル検定がおすすめです。

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韓国語能力検定に向けた勉強方法

ここからは、独学で韓国語能力検定6級に一発合格した筆者がおすすめする勉強法を紹介します。

レベル別にまとめているので、ぜひ参考にしてください。

1級・2級対策

1級・2級合格には、とにかく単語量が大切です。問題が4択のマークシート式なので、文法を知っていても単語が分からなければ答えを選べません。

逆に単語を知っていれば解けてしまう問題も多いので、できる限りたくさんの単語を暗記しましょう。

同時に、過去問を何度も解きましょう。韓国語能力試験の過去問は、韓国版の韓国語能力試験公式サイトから確認できます。

問題を解いてみて、分からなかった単語や文法を単語カードに書いてスキマ時間に繰り返し復習するのもおすすめです。

アナログな方法ですが、繰り返し学ぶことで確実に覚えられますよ。

【関連記事】韓国を挫折しないための勉強法とは?初心者はこの順番で始めよう!

3級・4級対策

中級者さんが押さえておきたいのは、比較的点数をとりやすいリスニングです。韓国語の音声を書き取りし、自分がどれだけ正確に聞き取れているかチェックしましょう。

また、TOPIKⅡでは日常生活で使わない専門的な言葉も頻繁に登場します。習慣的に韓国のニュースを見て、幅広い知識や表現も身につけましょう。

おすすめは、韓国公共放送局であるKBSのニュースです。公式YouTubeでは、2分前後のニュースがたくさんアップロードされているので、スキマ時間の勉強に役立ててみてください。

5級・6級対策

5級以上を目指す場合、ポイントとなるのは筆記です。300満点中、筆記の4問が100点と大きなウェイトを占めているので、必ず強化したいところです。

なかでも作文形式の問題では、日常会話などで使われる해요体ではなく、書き言葉である「한다体」の習得が必須なので必ず押さえておきましょう。

例:

【○○だと考えます(해요体)】
○○라고 생각해요.

【○○だと考える(한다体)】
○○라고 생각한다.

TOPIKⅡは問題数が多く、「最後まで解けなかった」という声もよく聞きます。過去問を解く際は必ずタイマーを用意し、試験と同じ時間内で解くように心がけましょう。

本番の時間配分は、聞き取りが60分、筆記が50分、読解が70分です。何度も過去問を解いて事前に問題を解くペースを掴むようにしましょう。

韓国語能力検定対策のおすすめ参考書

韓国語能力試験を攻略するうえで欠かせないのが、参考書です。

ここでは、実際に筆者が試験前に使用したおすすめの参考書を紹介します。

検定試験用参考書①:1級・2級受験向け

『韓国語能力試験TOPIK I 初級完全対策』

韓国語学習の書籍に特化した出版社「HANA」の初級向け対策参考書です。

模擬試験3回分付きで回答に細かな解説がついているので、独学でもつまずくことなく学べます。

音声付きなので、リスティングの練習もしっかりできるのは心強いポイントです。1級・2級向けの参考書選びに悩んでいる方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

検定試験用参考書②:3級~6級受験向け

『韓国語能力試験TOPIK II 中・上級完全対策』

先ほど紹介した「韓国語能力試験TOPIK I 初級完全対策」の中・上級版です。

初級版同様模擬試験3回分とその解説が細かく書かれています。

出題の傾向や攻略法まで紹介されているので、問題を解くだけでなく解説までしっかりと目を通しましょう。

韓国語の検定学習におすすめなアプリ

韓国語能力試験に合格するには、教科書を使った頭に詰め込むだけの勉強だけでなく、アウトプットも大切です。

そんなときにおすすめなのが、語学学習マッチングプラットフォームitalki(アイトーキ)です。

italkiには以下のような特徴があります。

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添削やクイズ機能など無料で使える機能も充実しています。

よりアウトプットを強化したい方は、ぜひ一度italkiのレッスンを受けてみましょう。

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まとめ:韓国語能力検定試験は効率よく学べる

この記事では、韓国語能力検定の難易度やレベル別のおすすめ勉強法・参考書を紹介しました。

韓国能力試験は、難易度別に2つの試験に分けられます。

  1. TOPIK I(1・2級)
  2. TOPIK II(3〜6級)

各級のレベルは下記の通りです。

  • 1・2級:簡単な文章を理解できる初級レベル
  • 3・4級:日常生活を問題なく過ごせる中級レベル
  • 5・6級:専門分野でも流暢に使用できる上級レベル

また、韓国語能力検定に向けたレベル別のおすすめ勉強法も紹介しました。

  • 1級・2級対策:単語の暗記と過去問を解く
  • 3級・4級対策:リスニング強化と日常的にニュースを見る
  • 5級・6級対策:筆記の対策と問題を解くペースを掴む

おすすめの参考書はレベル別に下記の2冊です。

韓国語能力試験は、インプットとアウトプットを繰り返し、継続的に学習を続ければ必ず合格できます。

ぜひこの記事を参考に、目標の級に合格できるよう頑張りましょう。


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