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また、もし上のシチュエーションで、
「あなたのお手伝いのために来たんですよ。」ではなく、
「あなたのお手伝いのことですよ。」と話すと、
「前に私たちは約束していたでしょう? だから、私が今日、ここに来るのは当然のことですよ。」というニュアンスも入ってくるように思います。
(「ために」なら、その日、単に「なぜ来たのか?」を説明する意味になるが、「ことですよ」だと、「前に約束していた。あなたは知っているはずでしょう?」という「念押し(ねんおし)」というニュアンスが出ます。)
以上、言葉は常に会話や文章の前後関係によって、その意味が違ってきます。部分的なものだけを取り出して、「同じような意味になるはずだから、@@ではないか?」と推測するのはやや乱雑な学習方法だと言えるでしょう。
日本語の意味は、細かいニュアンスまで理解してこそ本当のところを理解できたと言えます。本当の意味を理解するためには、必ず会話や文章の背景(シチュエーション)を具体的に想像したり、分析して考えるようにしてください。