…へと は へ の強調表現だと書きましたが、それだけではないことに気づきました。
〜へ行く とは言えても
〜へと行く とは言えないからです。
へと が使われる場合を、考えてみました。
森の中へと 入って行く
夢の中へと 導かれる
未来へと 突き進む
海へと いざなう
…4つ並べて気づくのは
①へと の後には他動詞(みちびく、いざなう)や複合動詞(入って 行く、突き 進む)が来る。単体の自動詞(来る、行くなど)は使えない。
②へと の前に来る場所名詞は自分にとって未知の世界である。
…ということです。
従って「へと」は、ある人が自分以外の力に突き動かされて、あるいは通常と区別される強い意志の力によって、未知の世界に足を踏み入れる時に使われる複合助詞(へ+と)である。と言うことができそうです。
…すごく頑張ってはみたのだけど、こういう回答の仕方はえてして自己満足に終わりがちです。しかし言い換えるなら、胡小夜さんの質問はそれだけ答えにくい問いなのだ、ということです。