
Duolingoフランス語レビュー:Duolingoだけで十分?
この記事のポイント: 私はこれまでの人生で、Duolingoのフランス語コースを2度始め、そして2度とも途中でやめています。 最初に使ったのは、学校でフランス語を勉強してから何年も経った頃でした。普段から使っていなかったので、覚えていたことのほとんどを忘れてしまっていたのです。無料アプリを数か月使えば、以前覚えたフランス語を取り戻せるだろうと思いました。レッスンをこなし、連続学習記録も途切れさせず、「少しずつ上達している」と感じていました。 ところが2年前にフランスへ引っ越して、その考えはすぐに覆されました。パリの県庁で列に並び、自分の状況を職員に説明しようとしていたときのことです。相手は私のためにゆっくり話してくれるような雰囲気ではありませんでした。Duolingoで学んだフランス語は、ほとんど役に立ちませんでした。相手が話している言葉には何となく聞き覚えがあるものの、十分な速さで文章を組み立てることができなかったのです。本当にフランス語が必要な場面で、私はフランス語を話せませんでした。 これは、パリで2年間暮らし、見つけられる限りのフランス語学習教材を実際に試したうえで書いている、私の率直なDuolingoレビューです。Duolingoが得意なこと、どこから限界が見えてくるのか、そして実際に私のフランス語力を伸ばしてくれたものは何だったのかを、具体的に紹介します。 本当にフランス語で会話できるようになりたいなら、ネイティブのフランス語講師のオンラインレッスンを見つけて、今日からスピーキングの練習を始めましょう。 Duolingoはフランス語学習におすすめ? Duolingoは、フランス語を初めて学ぶ人には役立つアプリです。無料で始められ、基本的な語彙や文型、ある程度の文法まで、体系的に学べます。ただし、A2レベルを超えると明確な限界が見えてきます。 Duolingoで身につくのは、フランス語を「認識する力」であって、「自分で使う力」ではありません。画面に表示された選択肢から正解を選んだり、目の前にある文章を訳したりするのと、自分の考えをもとに、実際の会話のプレッシャーの中で文章を組み立てるのとでは、大きな違いがあります。 Duolingoを何か月も毎日続けたことで、基本的なフランス語ならそれなりに読めるようになりました。一方で、話すことはほとんどできませんでした。今でも鮮明に覚えているのが、パリの薬局で症状を説明しようとしたときのことです。頭の中が完全に真っ白になりました。私はスピーキングの練習をしていたのではなく、選択肢から答えを選ぶ練習ばかりしていたからです。 ここがDuolingoの最大の限界です。身につくのは「認識」であって、「産出」ではありません。単語を見れば何となく意味が分かっても、実際に使わなければならない瞬間に、その単語を文章の中でどう使えばいいのか分からないことは珍しくありません。 Duolingoのフランス語コースは何セクションある? Duolingoのフランス語コースは9つのセクションで構成されており、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)(英語)では、おおむねA1からB2レベルに相当する内容を扱っています。各セクションには複数のユニットがあり、ユニットごとにレッスン、ストーリー、復習問題などが用意されています。 セクション レベル 主な内容 セクション1 A1 基礎:あいさつ、数字、食べ物、現在形 セクション2 A1〜A2 日常生活:習慣、家族、過去形 セクション3 A2 社会的な場面:旅行、意見、未来形 セクション4 A2 説明と習慣:服装、天気、形容詞 セクション5 A2〜B1 場所と道案内:前置詞、命令形 セクション6 B1 仕事と学校:職業、条件法 セクション7 B1 健康と身体:再帰動詞、医療用語 セクション8 B1〜B2 文化とメディア:接続法、受動態 セクション9 B2 発展的なテーマ:慣用表現、抽象的な議論(Daily Refresh) Duolingoはコース構成を定期的に更新しているため、ユニット数などはiOS、Android、Web版によって多少異なる場合があります。上記の内容は2026年初頭時点のコースをもとにしています。 私は最初の3つのセクションを、それほど苦労せずに進めることができました。食べ物を注文する、道を尋ねる、自分について紹介するといった、すでに知っている内容が中心だったからです。ところがセクション4に入ると、文法が難しくなり、文脈が少なくなり、練習問題もより単調に感じるようになりました。間違えても、なぜ間違えたのか分かるというより、ただ偶然間違えたように感じることが増えていきました。 特に注目したい機能のひとつが「Stories」です。短い会話形式のコンテンツで、単語を単独で覚えるのではなく、実際の場面を想定しながら文脈の中で学べます。これだけで十分というわけではありませんが、単純な翻訳問題よりも、文章の内容を理解する力を身につけるうえではかなり役立ちます。 9つのセクションをすべて終えれば、フランス語を学ぶための体系的な基礎は身につきます。ただし、実際の会話に対応できるようになるわけではありません。多くの学習者が、ここで「アプリだけでは足りない」と気づくことになります。 Duolingoでフランス語を学ぶにはどのくらいかかる? Duolingoなら、1日20〜30分の学習を続けることで、6〜12か月ほどでA2レベルのフランス語に到達できます。B1レベルを目指すなら、毎日継続して18か月以上かかることもあり、Duolingoだけで会話を流暢にできるようになるのは、多くの学習者にとって難しいでしょう。 私は200日以上連続で学習を続けました。語彙は増え、基本的な文章なら、それなりに自信を持って読めるようになりました。それでも、実際の会話を続けることはできませんでした。アプリのおかげで単語は増えましたが、いざというときにそれを使う力までは身につかなかったのです。 米国務省のForeign Service Institute(外交官養成局)によると、英語話者がフランス語で職業上必要なレベルに到達するには600〜750時間が必要とされています 出典:Foreign […]















