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Serhat
「のだから」と「ので」と「ことから」の違い
N3の教科書にこの文法があったんですが、「のだから」と「ことから」は前に習った「ので」とはどう違うんですか。例で説明していただければ幸いです。
この文章は正しいのでしょうか。
私たちはたまたま同じクラスにいたことから、仲良くなったでしょう?
年明けから治療を続けているのだから、まだ治っていないのは当たり前のことでしょう。
彼はセンター試験に落ちたことから、奨学金が中止になり、国に帰らされた。
日本は夏が一番物価が高いことから、冬行くことにした。
アニメを見ていたことから、日本に興味を持つようになった。
婚約者が医者であることから、医学に興味を持つようになった。
元彼氏がそのバンドのファンであったことから、私はそのバンドが大嫌いだ。
あなたは病弱なのだから、もう少し体に気をつけてよ。
私もがんばっているのだから、もう少し勘弁してほしい。
最近出張や会議のような言い訳が多くなったのだから、夫に浮気されているだろう。
2018年6月20日 12:36
回答 · 5
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「ことから」という、理由を示す接続詞? は、ニュースなどでしか、使われません。日常会話では、「から」をよく使います。
私たちは、たまたま同じクラスにいたから仲良くなった。
「ので」も、使えますが、書き言葉 written Japanese、もしくは、formalな business Japaneseです。
私たちは、たまたま同じクラスにいたので仲良くなった。
2018年6月21日
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補足:
理由を表す接続詞、「ので」「から」「ことから」。実はぜんぶ文章語です。会話ではあまり使いません。
理由は、「日常会話では、いちいち因果関係を語るような、めんどくさいことはしないから」です。
では、日常会話ではどうするのか?
単に2文をならべるだけです。
(理由系の接続詞をつけたい場合は、2文目の冒頭に置きます)
「私たち、たまたま同じクラスだったんだよね。だから、仲良くなったのかなあ」?
「あのひとセンター試験に落ちたんでしょ。奨学金とまったりとか、強制送還されたりとか、そのせいじゃない?」
「日本は夏が一番物価が高い。旅行に行くのは冬にします」
「アニメ好きだったんだよね。で、日本に興味を持つようになった」
「婚約者が医者でさ、だからオレも医学に興味が出てきたんだよね」
「元カレがそのバンドのファンでさあ、私、そのバンド、大嫌い」
「病弱なんでしょう。もう少し体に気をつけてよ」
「私もがんばっているんです。少し勘弁してください」
「あの人、最近出張とか会議とか言い訳が多いのよね。浮気してるのよ、きっと」
2018年6月21日
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*** 提示されたそれぞれの文について。
(この文章、ぜんぶSerhatさんが自分で考えたんですか? だとしたらスゴい! 気合い入ってますね~)
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NG:私たちはたまたま同じクラスにいたことから、仲良くなったでしょう?
-> 「私たちはたまたま同じクラスにいた。ということは仲良くなったでしょう?」
因果関係が不十分。したがってNG。そもそも「因」を提示したあとの文を、「でしょう?」のような自信のない疑問文で受けてはいけない。
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NG:「年明けから治療を続けているのだから、まだ治っていないのは当たり前のことでしょう。」
-> 文の前半と後半が因果関係になっていない。「だから」は使えない。
OK:「治療を始めたのは年が明けてからなんだから、まだ治っていないのは当たり前のことでしょう。」
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NG:「彼はセンター試験に落ちたことから、奨学金が中止になり、国に帰らされた」
-> 「センター試験に落ちたこと」と「奨学金停止と強制帰国」は因果関係にあるとは考えにくい。
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NG:「日本は夏が一番物価が高いことから、冬行くことにした。」
-> それは因果関係ではない。話者の意志の理由である。因果関係(cause and effect)というとき、因(cause)があれば、果(effect)が自動的に発生しなければいけない。
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OK:「アニメを見ていたことから、日本に興味を持つようになった」
OK:「婚約者が医者であることから、医学に興味を持つようになった」
-> いままでの説明と矛盾して聞こえるかもしれませんが、実はこれらの文は間違っていない。なぜだろう「アニメを見る -> 日本に興味を持つ」「婚約者が医者 -> 医学に興味を持つ」は、心理的には因果関係としてしっくりくるからかな?
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NG:「元彼氏がそのバンドのファンであったことから、私はそのバンドが大嫌いだ。
こういう感情的な話は「因果関係」を表す「ことから」には不向きです。
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OK:「あなたは病弱なのだから、もう少し体に気をつけてよ」
うん、別にいいんじゃないですか。
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OK:「私もがんばっているのだから、もう少し勘弁してほしい」
nativeとしては、
「私もがんばっているのだし、もう少し勘弁してほしい」
といいたくなりますが、まあ、「のだから」でも別にいいんじゃないですか。
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NG:「最近出張や会議のような言い訳が多くなったのだから、夫に浮気されているだろう。」
何かヘンだなあ。なぜだろう。
ここは
「最近出張や会議のような言い訳が多くなった。もしや夫に浮気されているのかもしれない」
と言いたい。
うん、やっぱり「因」と「果」のつながりが弱いからですね。文末が「かもしれない」となるような文で「ことから」は使えない。
2018年6月21日
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>この文章は正しいのでしょうか。
提示されている文は大半が「ことから」を使うには不適切です。
その理由は「日常会話では、『ことから』はふつう使わないから」ではありません。
理由は、「『ことから』を使うほど、客観的な因果関係が強くないから」です。
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たしかに「ことから」は日常会話ではあまり使いません。理由は2つあります。
+++ 理由1:日常会話では「ことから」のような厳密な接続詞は使わない。
「ことから」が使えるのは「客観的に見て十分な因果関係」があるときです。つまり、「(Aである)ことから(Bと結論できる)」ということです。
このときAには、「論拠として十分」であることが求められます。
そういう「小難しい話」は、会話では普通しません。だから「ことから」は使いません。
+++ 理由2: 会話では「ということは」と言うほうがラク。
「(Aである)ことから(Bと結論できる)」は、
「Aである。ということはBである」と言い換えられます。こっちの方がしゃべるのがラクです。
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*** 「ことから」が使える場合:
「A氏がその時、東京にいなかったということからも、彼が東京で起きた殺人事件の犯人でないことはあきらかだ」
= 「A氏はその時、東京にいなかった。ということは、A氏は東京で起きた殺人事件の犯人ではない」
「F=maであることから、『力積は運動量の変化に等しい』と結論することが可能だ」
= 「F=maである。ということは『力積は運動量の変化に等しい』と結論できる
※ 個人的には「から」「ので」より「ことから」の方が因果関係の強度が強いイメージがあります。then とthereforeの違いみたいなかんじ。
1.「F=maだから、『力積は運動量の変化に等しい』」
2.「F=maなので、『力積は運動量の変化に等しい』といえます」
3.「F=maであることから、『力積は運動量の変化に等しい』と結論することが可能だ」
4.「F=maである。ということは『力積は運動量の変化に等しい』」
とならべたとき、1,2より3,4の方がしっくりきます。
あ、そうか、ここまで書いて気がついた。
「ことから」「ということは」は、因果関係の因と果を強調してはっきり2分する書き方なんですね。だから3、4の方がしっくり来るのだなと。
(つづく)
2018年6月21日
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