「AばかりかB」と「AのみならずB」は使われる状況が微妙に違うと思います。
例えば、挙げていただいた例文だと、「橋本選手は国内のみならず、世界中で有名です。」の方が適しています。「ばかりか」を使うのは違和感があります。
「AばかりかB」は、Aに加えて、それ以上にB、というように使います。
「そんなことをしたら彼に恨まれるばかりか、殺されるかもしれないよ。」
「決死の思いで上司に相談したにも関わらず、何も解決してくれないばかりか、私を無視するようになった。」
「ワクチン接種が進めば感染者数を下げるばかりか、経済の回復にも繋がるはずだ。」
どちらかと言えばネガティブな表現に使われることが多いです。
「AのみならずB」は、Aに加えて更にBもという意味では同じですが、こちらの方が、Aだけであることが普通だが、なんとBも、という驚きの感情が含まれていると感じます。
ですので、Aには「ただ」、Bには「も」がよくつきます。
「彼は学年で成績トップであるのみならず、生徒会長も担っている。」
「ただ悪口を言うのみならず、恐喝などもしていたとは、ますます彼を許してはおけない。」
「家事育児のみならず、ご近所付き合いや会社の仕事も全て完璧にこなす、素晴らしい母だった。」
「家では犬のみならず猫も飼っている」は、あまりインパクトがないのでここで「のみならず」は適切ではありませんが、
「家では犬5頭のみならず、猫も10頭飼っている」は驚くべきことなので、「のみならず」が使えると言えます。